のののののうらがみ

カレンダーの裏程度のことしか書いてないよ

Salesforce Winter'24の表示ラベル変更と、かきカエルちゃんのご紹介

Winter'24で、表示ラベルが変わるそうですね。

リンク:Winter '24 日本語(カタカナ)の表示ラベル変更
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=000393183&type=1&language=ja

例えば、設定の中の「ユーザ」が「ユーザー」になるそうです。
もう長いこと「ユーザ」「エディタ」で慣れちゃったので、今更「ユーザー」とか打てないんです・・・という人、多そう。
念の為、ご自身の組織の手順書でこれらの言葉を使ってないか、
RPAでこれらの言葉をキーに動作を組み込んでいないかをご確認いただく方がいいかもしれません。
(手順書の表記揺れくらいならあまり困らないと思いますが、RPAは動作に影響がある可能性もあるのでお気をつけあれ)


私は長音記号のキーを一つ押すための工数がかかるのが嫌で、今後も「ユーザ」と打ってしまいそうです。
なので、そんなコンマ数秒を節約するためのGoogle Chrome拡張機能を作りました。
その名もかきカエルちゃんです。

chrome.google.com

ワンクリックでこれらの単語を置き換えてくれます。ユーザをユーザーと打つことに永遠に慣れない人向けです。
手順書の修正が楽になったりするかもね。

もしよければ使ってみてください。

ミルクボーイさんが説明するCRM Analytics (旧・Tableau CRM)【2022年5月更新】

みなさんお久しぶりです。のののののです。
このブログも長らく放置しておりまして、気がついたら一年近く何も書いておりませんでした。

いや、ネタとしてはあったんですよ、バリバリの日系企業から、勢いで外資系企業に転職したことで毎日のようにルー語に悩まされたお話とか、
家を買ったら施工会社の瑕疵があって入居1ヶ月で壁に鋸を突き立てられた話とか。それは…追々…(書くのか?)

2022/5/20 追記

この記事を投稿したのが2021年12月なのですが、Summer'22リリースにて、Tableau CRMCRM Analyticsにまたもや名称が変更となりました…!なんとまあ…!
そのため、2022年5月現在確認できた状況で記事を更新しております。
すみませんが、私もリアルタイムに更新できていませんので、各種名称、機能は頻繁に変更となる可能性があるため、現在の正確な名称や機能を確認したい場合はSalesforceの製品ページ、ヘルプページ(英語版)をご覧になることを強くお勧めします。

突然なんでこんな記事を

たまたま夫とTableau CRMについて会話する機会がありましたが、Tableau CRMと各種Tableau製品の認識がごちゃごちゃで大混乱してました。
それを説明していたら「複雑すぎるよ!ミルクボーイの漫才みたいになってるじゃん!!」と怒られたので、じゃあ真面目に記事にしたらいいかなと。

そんなわけで、Tableau CRM(現CRM Analytics)と、Tableauと名のつく色々な製品群との違いに混乱している人のための漫才です。
かの有名な?コーンフレークネタの改変という、やや賞味期限の切れたテンプレートに載せて書きました。
エセ関西弁になっている部分もあるかと思いますので、見逃せなかったネイティブ関西弁話者さんがいらっしゃったら、せっかくなので熱い添削コメントをお待ちしています。

説明していただいた

内海「どうもーミルクボーイですー」
駒場「よろしくお願いしますー。拍手ありがとうございますー」
内海「今Astroのステッカーをいただきましたけどもね」
駒場Macbookに貼らせていただきますー」
内海「こんなんなんぼあっても良いですからね」

駒場「いきなりですけどね、うちのオカンが好きなサービスがあるらしいんやけど、その名前をちょっと忘れたらしくてね、色々聞くんやけど全然分からへんねん」
内海「好きなサービス!?ほな敏腕エンジニアの俺が、オカンの好きなサービスちょっと一緒に考えてあげるから、どんな特徴言うてたかってのを教えてみてよ」

駒場Salesforceのデータを取り込んで、ヒートマップバブル地図グラフとかの形式で表示したりできるらしいねん」

内海「おーCRM Analyticsやないかい。
Salesforceのデータをテーブルやグラフの形式にするだけなら、レポートやダッシュボードの機能でも作れるんやけど、ヒートマップや地図グラフで表現したいならCRM Analyticsじゃないと作れへんからな。その特徴はもう完全にCRM Analyticsやがな」

駒場「いや俺もCRM Analyticsと思うてんけどな」
内海「せやろ」

駒場「オカンが言うには、パソコンにインストールして使うって言うねんな」
内海「あーほなCRM Analyticsと違うかぁ。CRM Analyticsだと、パソコンでの表示はブラウザ経由なんや。モバイルであればTableau CRM AnalyticsアプリをApp StoreGoogle Playストアでダウンロードして使うんやけど、パソコンにインストールするってなるとちゃうなぁ」

駒場「そやねん」
内海「ほなもう一度詳しく教えてくれる?」

駒場「オカンが言うにはな、画面にはTableauって表示があるのに、その製品に関する問い合わせは Tableauサポートでは対応しないらしいねん」
内海「そらCRM Analyticsやないかい。
Tableau OnlineやTableau Server、Tableau Desktop、Tableau Prep Builderとかの各種Tableau製品についてはTableauサポートで対応になるんやけどな。
CRM Analyticsは元はTableau CRMってサービスがリブランディングして CRM Analyticsになったって経緯があるから、Salesforceサポートに問い合わせて対応なのよ。
操作画面上は更新が追いついていなくて、ほぼTableau CRMって書いてるけどな」
駒場「ややこしい」
内海「さらに前に遡ると、Einstein Analyticsって製品名だったしな。駅前のラーメン屋の店名くらいに変わりすぎて、技術ブログとかヘルプ記事がちょっと探しづらくなってるのよ。管理者泣かせやほんまに」

駒場「分からへんねんでも」
内海「何が分からへんのこれで」
駒場「俺もCRM Analyticsやと思うてんけどな」
内海「そうやろ」

駒場「オカンが言うには、データソースは自社内データセンターのオンプレサーバやって言うねんな」
内海「ほなCRM Analyticsちゃうやないかい。
CRM Analyticsで分析するデータセットクラウド上で管理されてるし、もし外部データソースとの接続コネクタを使うにしてもオンプレサーバとの直接接続するようなコネクタの提供はないからなあ。
基本的にはSalesforceにオブジェクトとして情報をもたせた上でCRM Analyticsに接続することになると思うんや」

駒場「そやねんそやねん」
内海「CRM Analyticsちゃうがな。ほな、もうちょっとなんか言ってなかった?」

駒場モバイルアプリのアイコンが青くて、十字マークがたくさんあるんやって」
内海「CRM Analyticsやないかい!
白背景で十字マークがカラフルならTableau Mobileとかその他のアプリの可能性あるけど、青一色の背景なら、CRM Analyticsの情報をモバイルで表示できるTableau CRM Analyticsアプリのことで決まりよ。
インストールするとSalesforceユーザでのログインが求められるから、そこでCRM Analyticsの使える権限セットライセンス(Tableau CRM PlusやAnalytics Platformなど)がついたユーザでログインすればモバイル用のレイアウトで見やすく調整されたダッシュボードを出先でササッと確認できるんやで」

駒場「でも分からへんねん」
内海「なんで分からへんのこれで」
駒場「俺もCRM Analyticsと思うてんけどな」
内海「そうやろ」

駒場「オカンが言うには、ピボットテーブルの行と列に2つ以上の項目を割り当てられるっていうねん」

列に2項目入れた例

内海「ほなCRM Analyticsちゃうやないかい。
上の画像だと、Valid(有効)って項目とSex(性別)の項目とで、列を2レベルの階層で表現してるんやけど、
CRM Analyticsでは、残念ながら下の画像みたいになってしもて、ピボットテーブル形式でのテーブル表示時には列の項目は一つしか割り当てできんのや。
グループ化した項目のうち一番最後の項目を列のグループとして扱うのが限界で、それを階層構造にはできひんのよ」

列は1項目しか出てこない

駒場「せやなあ」
内海「さすがにグラフやテーブルの表現の自由度はTableau Desktopには敵わんなぁ。
せやから、エンドユーザが『このグラフのここ部分は絶対ピンク色がいいー!エクセルの表と全く同じのにしてくれないと会社こないもんー!』とグズりだした場合は、CRM Analyticsでその表現ができるか、事前にトライアル環境やヘルプ記事でよく調査することをお勧めするで」
駒場「元気出してな」
内海「てなことでCRM Analyticsちゃうがな。もうちょっとなんか言うてなかったか?」

駒場機械学習を使ったデータ分析に使われてるらしいで
内海「CRM Analyticsやないかい。
厳密にはCRM AnalyticsのなかのEinstein Discoveryやな。
CRM Analyticsでデータセットを作ったら、そこから機械学習モデルを生成できるんや。
例えば、商談の成約時の金額を最大化するためにはどういった要素が関係しているのかとかも分かるから、ユーザの営業活動のヒントにもできるで」

駒場「でも分からへんねん」
内海「分からへんことないやろもう!オカンの好きなサービスはCRM Analytics!」
駒場「でもオカンが言うにはCRM Analyticsではないって言うねん」
内海「ほなCRM Analyticsちゃうやないかい!オカンがCRM Analyticsではないと言うんやからCRM Analyticsちゃうがな!ホンマに分からへんがなこれ、どうなってんねんもう」

駒場「んでオトンが言うにはな」
内海「オトン?」

駒場WaveAnalyticsちゃうか?って言うねん」
内海「いやEinstein Analyticsより更に前の名称やないかい!もうええわー」

駒場&内海「ありがとうございましたー」

まとめ(2022/5/20 追記)

★製品名称がとても変わっています。
 変遷:WaveAnalyticsEinstein AnalyticsTableau CRMCRM Analytics
 ただし、Tableau CRMからCRM Analytics への名称変更対応は完全には完了していないため、画面上やヘルプのあらゆるところでまだ Tableau CRMと表現されています。

CRM Analytics(旧WaveAnalyticsEinstein AnalyticsTableau CRM)関連のお問い合わせは、Salesforceサポートで対応しています。

★Tableau Online、Tableau Server、Tableau Desktop、Tableau Prep Builder関連のお問い合わせは、Tableauサポートで対応しています。

CRM Analyticsのデータソースは、ローカルからのCSV取り込み、Salesforceからの同期、AmazonAWSなどの外部クラウドサービスからのコネクタを使用した同期などに対応していますが、自社のオンプレサーバなどからリアルタイムに連携する標準機能の提供はありません。

★データの表現方法は、各種Tableau製品とCRM Analyticsとで、表現可能なグラフの形式がかなり異なります(各種Tableau製品の方が、カスタマイズ性に富んでいます)。



やりきった

個人的に気になるCRM Analyticsでのできること・できないことを書いたら結構なボリュームになりましたね。
好きなサービスがあるとか言ってるオカンと、Wave Analyticsという単語が出てくるオトン、すごい家になってしまいました。
楽しかったのでいいか。

Salesforceで恋愛シミュレーションゲームを作った話

この記事はSalesforce Advent Calendar 2021の25日目、最終日でございます。

前回から割と日が開かずに更新できました。
実は前回のブログ記事が、社内の割と大きめなSlackチャンネル(メンバー3桁台)で大公開されてしまうという個人的事件がありました。大後悔時代。ネットは怖い。ひとしきり震えて、こりゃ今後間違った情報とか、うっかりしたこと書けないな…と思ったところです。
休眠期間だったこのブログも、時世やリリースに合わせて、もっと人のタメになる、読んでるだけで頭が良くなったような気持ちになれる、アカデミックで有意義で正確な記事を更新せねばなという義務感に駆られたので、がんばってみようと思います。

そんなかんじで己を戒めておきながら、既になんか狂気じみたタイトルがついていて、わずか数十日前の反省を吹っ飛ばしていく不穏な空気ですね。
事前に言っておくと、正直なところこの記事は皆様の業務のお役には立たないだろう内容です。職場で読んだら怒られるかもしれません。
でも、今日はせっかくクリスマスのAdventCalendar枠を不遜にもかっさらったので、こんな日にこの記事を読んでくださってるあなたに向けて、キラキラでロマンチックなときめきを感じる記事にしたいんですよ。
もうそろそろ仕事納めじゃないですか。システム運用には年末などない?そうですね。でも楽しくいきましょう。

まえがき

注意:大概戯言なので超ヒマな人以外は 次のセクションまで読み飛ばして下さい

遡ること2ヶ月前の10月、私はそわそわしておりました。
十数年前まだ、現役女子高生だった頃、私は「ときめきメモリアルGirl's Side(通称ときメモGS)」というゲームを愛しておりまして、第1作から第3作まで、そりゃもう遊び尽くしました。

このゲームでは、とある高校生の女の子の3年間を操作して、勉強したりバイトしたり、色々な男の子と仲良くなってデートしたり、友達とお泊り女子会したりして過ごせます。
そして基本的には、卒業式の日に意中の人から告白されることを目指すゲームです。
時には三角関係になってしまったり、
恋ではなくとも固い友情で結ばれて終わったり、
秘めた想いを誤魔化して友達でいることに耐えきれなくなった男の子が主人公を奪いに来たり、
隣の家の小学生が窓から入ってきてスキンシップをしろと迫ってきたり、
主人公がオシャレだったが故に謎の女性に憑依されたり、
シリーズ全体を通して色々な結末を迎えることができます。
キラキラ女子高生生活に興味がある方はぜひお声掛けください。年季の入ったときメモGSコンサルタントが、ネタバレを回避してあなたに合ったシリーズ作品をピックアップしておすすめします。


余談の余談
ちなみに名前に聞き覚えがある方もいらっしゃるかと思いますが、元祖は「ときめきメモリアル」というゲームで、男子高校生の主人公が女の子と仲良く過ごすゲームです。
ヒロインの藤崎詩織ちゃんは攻略難易度がとても高いと言われており、その難易度はときメモGSの第1作にも引き継がれています。元祖は1と2をプレイしたんですが、ときメモGSをプレイ済みだったせいか、私は割と簡単に攻略してしまいました。さすがに難しかったのか、元祖もGSも、シリーズが進むに連れて少しずつ全体の難易度は下がってます。
元祖ときメモをプレイしたときも最初のうちは、一緒に下校しようとして冷たく断られたり、清潔感が足りなくてクリスマスパーティは出禁にされるんですけどね。ひどい。許さんぞ。

さて、
その「ときめきメモリアルGirl's Side」シリーズ最新作である「ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart」が、2021年10月28日発売になったのです。

正直、今更アラサー既婚の私でも高校生生活を一緒になって楽しめるのかなとか、
GS1〜3作目の制作陣がKONAMIさんから大勢退職していることとかもあり、もはや別ゲームになってしまっているのではないかとか、最初は不安しかありませんでした。
GS3は発売日当日になけなしのお小遣いを使って一番豪華な初回限定版セットを買ったのに、お金に余裕ができた今となっては買うか迷う。
ただ、恐る恐るダウンロードして始めてみたら、少々気になるところはあれど、まあなんだかんだ各種システムや音楽が懐かしくて、結構楽しめました。
ちゃんとお気に入りのキャラクターもできたし。

リアル高校生時代と差を感じたのは、そのキャラをなぜ好きになったかというところ。
その昔は、キャラの声優さんが好きだったからとか、年上キャラだからとか、眼鏡かけてるとか銀髪だとかの見た目で好きになるとこともあったんです。
ただ、今回GS4発売前にサイトで情報を眺めてみても、誰にも特段興味がわかないんです。ただ、実際プレイしてみて初めて興味を持ったキャラがでてきました。
つまり、年齢やビジュアルで選んでいないんですよ。
実際に話して、交流を重ねて、考え方や好みを知っていくことで、その人の評価が変わってくる。

これって実際の人付き合いでもそうですよね。
私も生涯のパートナーと決めた夫は、別にディーン・フジオカでも吉沢亮でもないですが、いつの頃からか私にとっては最高に素敵な人だと胸を張って言えるようになってました。

なお、お世話になったことはないですが、マッチングアプリや結婚相談所のCMなどを見る限り、マッチすることに重きを置きすぎている気がします。
ちょっともったいなくないですか。

日焼けが嫌いで、温厚な年上の振る舞いに安心感を覚えるタイプだと思っていた私でも、ある日突然、サーフィン好きで懐かないタイプの後輩に惹かれることもあるんです。
趣味が一致することは、価値観が一致することとイコールなわけではない。
「教員同士じゃないと嫌だな」「アウトドアな人はちょっと…」「年収が私以下か…」とふるいにかけてしまった人の中にも、価値観の合う人や、新しい世界を見せてくれる人がいるかもしれない。

そう、今まで入ったこともないお店の前を通って、全然好きじゃなかったタイプの雑貨を見て
「あ、これ、あの人が好きそうかも…?」と思って反応を思い浮かべちゃう、
そういうときに人はときめきを覚えるんじゃないでしょうか!!!!!!!!!

そこで、いわゆるスペックなどに重きを置くのではなく、価値観や居心地の良さ重視で人と交流するサービスがあればいいなと思ったのです。
ただ、人を知る為には時間が必要です。どうしても、時間と会話を重ねることが必要。
その為に毎日のように多くの人とデートができますか?無理でしょう。

…しかしながら、私はやっています。ときメモGSの中で。
つまり、相手と会わずしてデートをして、いろいろなところに行って、会話を重ね、自分を知ってもらう事ができれば、好きになってくれる人がいるかもしれない!
自分の分身にデートに行ってきてもらったり、他人の分身とデートするんです。

これだ。作るしかない(私が遊びたいから)。
さて、サービスを作ると言っても、一体何で開発するか。
いや、私にできることなんてたかが知れています。

Salesforceで、ノーコードで恋愛シミュレーションゲーム作っちゃえ〜(錯乱)


やっと本編

大変お待たせしました。なんだかクソアプリ Advent Carenderの様相を呈してきましたが(好きだけど)、ここからは作ったものと、使った機能の紹介していきます。

作ったもの

「ときめきフォース〜Cloud Side 1st Love〜」です。
ユーザはExperience Cloud サイトに接続し、ログインをしてサービスを利用します。

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ログイン画面

サイトにログインすると、ホーム画面では他のユーザと交流するChatter画面が出てきます。このページ上部にあるボタンから、デートに出かけることができます。

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ホーム画面

そして肝心のデートに出かける際のイベント画面は、みんな大好き!フローを使っていきます。
もう真面目な読者の皆さんは既に疲れてきていると思うので、最初に実際に動いている画面を貼っておきます。


ときめきフォースdemo


こんな感じです。
デートの流れとしては、最初にデートに出かける場所を選択します。当日になり、デートに行くための服装の系統を選択したら、会話が発生します。会話が弾むような選択肢を選び、会話を楽しみましょう。そして帰ってきてデートが終わるタイミングで、デート結果が反映されたレコードが作成されるので、結果を確認します。

実装の中身

カスタムオブジェクトを気持ちの赴くままにどんどん作ります。取引先と関連づけたり、カスタムオブジェクト同士に主従関係をつけたりしながら、合計5つ作りました。

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スキーマビルダーちゃん

各オブジェクトの中身はざっくりこんな感じです。
キャラ:ユーザが作る、自分の分身キャラクターレコードが入っています。自分以外のユーザが作ったキャラと、デートに出かけます。
ユーザは、デート相手が着てきたら嬉しい服のイメージを「キャラ」レコードに事前登録しておきます。デートをしたユーザの選択と一致すると、好印象となるポイントが得られます。
また、楽しいデートができたときに相手にかけてあげたいセリフなど、いろいろな情報を事前登録しておきます。
デートマスタ:デート場所とキャラを結びつける役割のレコード情報が入っています。
選択肢マスタ:デート中の選択肢イベント情報と、その評価ポイント情報が入っています。
場所マスタ:デート場所の情報レコードが入っています。
デート結果:デートに出かけた結果が格納されるオブジェクトです。デートで得られた評価ポイントを確認することができます。ここは数値ではなく、「好印象」「う〜ん」くらいのざっくりした範囲表示にしてもいいかなとは思いましたが。


フローの中身ですが、使用した変数の中身こそ多いものの、基本は一本道です。
複雑な分岐は発生しておらず、また、ほとんどが[画面]要素のみという、なんともシンプルなものです。

f:id:nnn123:20211223213805p:plain:h480
フロー

細かいことは書きませんが、どんどん変数を作り放題して、デバッグしながら挙動を確認していきます。
デバッグの際はカスタマーユーザとして実行することもできるので、テスト用のユーザを実行者として指定しながら、変数の動きを眺めて調整していきます。

f:id:nnn123:20211223221617p:plainf:id:nnn123:20211223222245p:plain
デバッグ画面

最後にレコードを作成する要素を追加して、カスタム項目内に出来上がった変数を放り込めば、あっという間にレコードを自動生成するフローの完成です。
フローをエクスペリエンスサイトに埋め込んでデプロイすれば、とりあえずデート機能の完成です!

特に役に立たない感想

今回の機能は「フローとサイトでちょっと遊んでみたいな」という程度の軽い気持ちで作ってみたのですが、本当に「なんで作った」みたいな感じになってしまいました。着地点が迷子すぎて。書きながら私が一番混乱してます。ごめんなさい。。。
こんな感じのデート機能を、業務に無理に生かそうとするなら、なんだろう、事務処理系レコード作成系とかですかね。
選択肢の中からどれか一つを選んでもらって、その結果を分析するとか?・・・それなら普通にアンケート使うことをお勧めしますけどね!!!!!

そんなわけで今回は最初に申し上げたとおり、何の役にも立たない記事になっちゃいましたが、フロー に馴染みのない方がちょっと面白そう!と思ってくれたり、「Salesforce、やろうとすればなんでも作れるんだな」くらいの感想を持ってもらえればもうそれだけで十分です。
今回作った環境も特別なものではなく、Trailheadから払い出したPlayground環境環境ですので。ぜひ皆さんも気持ちの赴くままに変なアプリケーション作ってみてください。

そんなわけで今年も本当にありがとうございました。
来年はもうちょっとマシな記事を!書くので!!Tableau CRMネタならあるんです!!!
本当はレシピvsデータフロー三番勝負とか、好きなデータフロー変換ランキングとか、書きたいんです!!全然まとめていないだけで!!!!
何卒!!どうぞよろしくお願いいたします!!!

devでもadminでもない人のKAIZEN(後編)

今度こそ後編です。これでおしまい!
ちなみに今回の記事の内容はLightningでもClassicでも使えます。ただ、ちょっと使い勝手は違うので注意です。
 

わざわざ3部作にしてまで言い足りなかったこととは

前回作ったレコード作成ツールに、新しい機能をつけてみましょう。
 
管理者でない皆様、レポートの機能はご存知ですか?
レポートとは、Salesforceに格納されているデータを、見やすく、分かりやすく表示する機能です。
もし「よくわかんない」「どう使うの?」「ポケモンセーブするの?」という方がいれば、まず以下のトレイルヘッドを覗いてみてください。
 
レポートがある程度わかる前提で話してしまいますと、前編中編で紹介したURLパラメータによってレポートもある程度制御できます。 
 
実際の例に沿って話しましょう。
前回作った、とある会社のTシャツの注文受付をするオペレーターさんのレコード作成ツールにもう一つボタンを付けました。「この注文者の注文履歴を見る」という、新しいボタンが存在していますね。
 

f:id:nnn123:20200426164223p:plain

 
このボタンを押すと、以下のような画面が起動します。
 

f:id:nnn123:20200726094846p:plain

(左:Lightnig環境での出力結果 右:Classic環境での出力結果)

 
すごーーい!ボタン一つでブラウザが立ち上がり、桃山桃子さんの過去注文履歴が引き出せちゃいました。さて、これがどうやって実現できるかを説明していきます。
 

準備するもの

今回の記事で用意するのは、抽出したい項目で整理したレポートだけです。例えば、「商談」オブジェクトのレポートを作って、商談名と作成日、金額を項目に入れてレポートを作ります。あるいは、既存のレポートを使ってもいいですよ。必ずしも自分が作ったものである必要はありません。
ただし、このツールを自分以外の多くの人に使ってもらう可能性があるのであれば、「非公開」のレポートではなく、「公開」のレポートを使いましょう。
 
次に、検索条件をあらかじめセットしていきます。
今回の例でいうと、取引先名と一致するor部分一致する人を、レポートで抽出しようとしています。ただ、どんなデータを打ち込むかどうかはExcelに入れた情報からあとで引っ張ってくる予定です。自由記述部分は、あとでURLパラメータで上書きできますので、今のところは空欄か、何か適当なものにして保存しておきましょう。
(項目名、演算子は変えられないの…?という疑問については後でお答えします)
 

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(左:Lightnig環境での出力結果 右:Classic環境での出力結果)
 

URLパラメータ構成

さて、レポートが用意出来たら、このレポートのURL構成を見てみましょう。
この辺りは環境によって結構違うので、項目を分けます。まずはクラシックから説明します。
Classic環境

(レポートURL)?pv(検索条件番号)=(入れたいデータ)

構文は上の通り。ただ、ここで気を付けてほしいんですが、この検索条件番号です。検索条件の番号は、0から始まっています。なので、一番最初の検索条件を変更したい場合は検索条件の番号を0にしておく必要があります。

f:id:nnn123:20200726154555p:plain

先ほどの例でボタンを押す際に、次のようなURLで接続すればOKです。

https://sampledomain.my.salesforce.com/00O2x000002lgmG?pv0=桃山

 

複数くっつけることもできます。

(レポートURL)?pv(検索条件番号)=(入れたいデータ)&pv(検索条件番号)=(入れたいデータ)

https://sampledomain.my.salesforce.com/00O2x000002lgmG?pv0=柿田&pv1=aaa

 

他にも、演算子を変えたいときには?pn を使うことで対応可能です。
比較演算子はeq(完全一致)や、co(含む部分一致)などを使ってください。

 

(レポートURL)?pn(検索条件番号)=(アルファベット2文字の比較演算子&pv(検索条件番号)=(入れたいデータ)

 

例えば、「柿田」という文字を含む取引先名で抽出したい場合は、次のようなURLを入力します。

https://sampledomain.my.salesforce.com/00O2x000002lgmG?pn0=co&pv0=柿田

 

ここら辺のClassic環境でつかえるURLパラメータについては、「Salesforce URLパラメータ」とかでググっていただくと、とても分かりやすく一覧にまとめてくださってるブログとかが見つかるので、いろいろ使ってみてください。

あ、もし日付型項目の絞り込みをされたい場合は一点だけ注意です。入力の際は、必ず「MM/DD/YYYY HH:SS AM/PM」(例・12/03/1999 18:20 PM)で入力しないとうまく動きません。 私はだいぶここハマりました。そしたらTrailblazerCommunityですごい強い人が数時間で解決してくれました。ありがたい限りです…。

Lightining環境

(レポートURL)?fv(検索条件番号)=(入れたいデータ)

構文は上の通り。クラシックと少し違うのは、pvがfvになっているところ。また、Lighingでレポートの検索条件を見る(右上のフィルタマークを押すと見えます)場合に、既に既存の条件が入っているように見えます。

(いやClassicでも表示場所が違うだけで、こういうの既存条件はもちろんあるんですけどね)

なので、ここで検索条件の番号として打つのは、既存の条件を除いた(×マークを押して消すことのできる)検索条件を0から数えたものです。

f:id:nnn123:20200726154343p:plain

 
となると、前述の例のURLはこうなります。
https://sampledomain.lightning.force.com/lightning/r/Report/00O2x000002lgmG/view
?fv0=桃山
 
こうなれば複数条件もも珍可能です。&でつないで沢山条件を入れちゃってください。
ただし、Classicと違うところとして、Lightningでは残念ながら条件演算子はURL パラメータで変更できません。Classicに切り替えるか、検索条件をクリックしながら書き換えるか、IdeaExchangeなどで叫びましょう。
 
参照:Lightning Experience での URL パラメータを介したレポートの絞り込み
https://help.salesforce.com/articleView?id=reports_filter_url.htm&type=5

 

ユーザとしてあがいてきた時間は無駄じゃなかったと思いたい

3部作になりましたが、バックトゥザフューチャーは1が一番面白いように、初めて手に入れた問題解決方法って大体嬉しくて楽しくて仕方なくて、とってもはしゃいでしまうものなんですよね。中編後編は、書こう書こうと思いながら結構筆が進まず、そんなこと言っている間にユーザや管理者の立場を離れてしまいました。でも、あのときの経験が遠いどこかのどなたかのお役に立てば…!と思い、まとめました。

長々お付き合いありがとうございました。

 

devでもadminでもない人のKAIZEN(中編)

前回、「次回は後編~!」といいながら、まさかの三部作になってしまいました。しかもだいぶ間が空いてしまいました、ごめんなさい。今回は中編です。
全記事でも言いましたが、この記事で書いている内容は当たり前のようにClassicを前提にしてます。Salseforceの画面の右上に自分のアイコンか、かわいいデフォルトのキャラクターアイコンがなければ多分Classic環境です。 

懲りずにExcel職人、ツールは凝ります

では、実際に作った画面を紹介をします。
あまりに見た目が新しいツールを導入すると、拒絶反応が大きく出るので、イチから作ることは考えていません。
どんなに優秀なツールでも、全く見知らぬものがやってくると怖がる人がいます。しかし、見慣れた物が進化してやってくると割と喜ばれます。クレジットカードや、今となっては社会インフラに近い位置にいるLINEも、普及する前までは「こわい」と言う意見をよく聞きました。私がそうでした…。
 
その拒絶反応を可能な限り減らすため、まずはオペレータが常日頃電話を取りながら手書きしている、見慣れた受付用紙に手を加えます。
 

叩き台を叩く

ここではサンプルとして、とある会社のTシャツの注文受付をするオペレーターさんのメモを使います。

f:id:nnn123:20200404162844p:plain

この用紙、だいぶ無駄な欄がたくさんありそうです。
では、まずは受付用紙の未使用欄を削除していきましょう。
 
この注文用紙でいえば、まず「管理システム」の欄。すでに印刷された「ちゅうもんくん」の文字。…印字してある必要あります…?消しましょう。Salesforceに一律で同じデータを入れればいいものは、わざわざメモ帳に残しておく必要ありません。
 
また、「旧システム受付番号」の欄。旧システムの運用はとうの昔に終了しており、紐づけしたことによる意味は全くありません。昔からある欄だから、念の為、一応残しているとの事ですが、ここ数年誰もこの欄を使っていません。
そんな欄は思い切って消しましょう。
その欄があるだけで、新人オペレーターさんの覚えることを1つ増やしてしまいます。積み重なればたくさん領域を使います。共有フォルダの「退任者個人フォルダ」の「old」フォルダに容量が食い潰されているようなものです。
 
次に、どこかのセルの値と連動して値が一意に定まるものであれば、VLOOKUP関数とかをつかって自動記入させます。
例えば「発送指定」の欄。「なし」と「発送希望日あり」が選べます。「発送希望日」が未記入ならば「なし」を選択……、いやそれ「発送希望日」を見ればわかりますよね!?それなら、IF関数で自動入力されることにしちゃいましょう。

なお、”連動する項目を書かない”という選択肢もありますが、今までの運用ルールを大きく変えてしまうとよくありません。その項目を誰かがレポートでの分析に使っているかもしれませんので、安易に「書かなくていいじゃん」はお勧めしません。

 
結果、以下のような感じです。

f:id:nnn123:20200404170342p:plain

書くべき項目が結構減りました。すっきり!
プルダウンで入力規則をつけたため、「Bタイプ」「タイプ B」「Bタイプ」などの表記揺れがなくなります
「色」の欄も、商品が食品種別に属するものだった時には表示されないように、条件付き書式を設定したりするのもいいかもしれません。
 

魔法のURLを作ろう

受付用紙がスマートになったら、次はパラメータ生成です。
前回、改行の入れ方についてちょっと言及しましたが改行や半角スペースなどの記号はURLエンコードしないとうまく動きません。そこで、ENCODEURL関数を使って置き換えましょう。
 
=新規作成用URL&"&"&項目ID&"="&ENCODEURL(入れたいデー)

ちょっと&が多くてわかりづらくなってしまいましたが、前の記事でご紹介したパラメータの指定を関数で引っ張ってきているだけです。おさらいとして載せておきます。

(新規作成用URL)
&(項目ID)=入れたいデータ)

また、ENCODEURL関数の中のデータは、文字列に直接「%20」とか書く必要はありません。改行も半角スペースも好きなように使ってください。

URL生成時は可能な限り1つのセルに関数を一気に書き連ねるのではなく、メンテナンスのことも考えて別セルから結合させることをお勧めします。この記事を読んでいるあなた以外でも、メンテナンスができるように、ツールの情報はきれいに整理しましょう。
 
私は以下のように作成してみました。F1セルに入っている結果が、レコード作成用URLです。

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URLをただ開くだけ。そこにひと手間

新規作成用URLと各項目用パラメータを結合して、レコード作成用URLができました。
早速、HYPERLINK関数でURLを開くボタンを作ろう!と思うかもしれませんが、ちょいとお待ちを。

実はハイパーリンク関数は255文字以上のURLに対応していません。
項目数が多い場合、255文字を超えることもあるでしょう。
そのままExcelシートからURLをコピーして、ブラウザのアドレスバーに打ち込む方法もありですが、せっかくだったら直接Excelシートから開きたいですよね。その場合はURLをブラウザで直接開くための、マクロを使っていきましょう。大丈夫、簡単です。

 

まず、Alt+F11を押してVBAを起動させます。
左側の「標準モジュール」から、「Module1」をダブルクリックするとエディタが出てきますので、以下のコードを記載します。

Sub URLOpen()

  Dim URL As Variant
  Dim Browser As Variant
  
  'ダブルコーテーションの間に、ブラウザのexeファイルの場所を書きます
  Browser = "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe"
  
  '生成したレコード作成用URLのセル(F1)を参照させます
  URL = Cells(1, 6)
  
  Shell Browser & URL, 1
  
End Sub

書き換える所は、ジャンプしたいURLが書かれたセルを指定するところと、その端末のChromeの実行ファイル(.exe)がある場所です。

Chrome起動を前提にしましたが、IEの場合でも同じように実行ファイルのある場所をフルパスで指定すればいいだけです。敢えて規定のブラウザ以外で開きたいという時にも有効です。
記入出来たらVisualBasicの画面は閉じちゃいましょう。
 
いいですねー。
最後に「魔法をかける」ボタンでもつけておきましょう。適当に図形やボタンを作って、そこに今回作ったマクロ「URLOpen」を割り当てるだけです。

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これで、ボタン一つでレコードを作る画面までたどり着けました。

あとは保存を押せばいいだけ。完成です!
 

 すでに保存されたレコードに追記したいとき

さて、このTシャツ発注受付メモは受付窓口で使うことを想定して電子化しましたが、この受付用紙は隣のフロアの配送担当者に渡す必要があります。どうやって渡しましょう。一度印刷して持っていきますか?…せっかく電子化したのに?
配送担当者も、Salesforceへの入力が楽になるならそのメモ帳を使いたいと言ってくれています。

つまり、既に存在するレコードに対して更新を加えたい。レコードタイプが変わっても使いたい。そんな時、どうすればいいでしょうか。

寄り道

今回は開発者(dev)でも管理者(admin)でもない人向けの記事ですので、「レコードタイプって何ぞや!」という方向けに、簡単に書くと…
レコードタイプとは==================
入力できる項目を変えたり、見ることができる人を設定できるフォーマットのことだよ
これを切り替えると画面の配置とか変えられるよ
===============================
承認者に承認を依頼すると、承認者用の記入項目が出てくる、みたいなことができます。
…なにやら黒い帽子をかぶったひよこさんが出てきそうな書き方になっちゃいましたが、詳しく知りたい方はぜひ「レコードタイプ Salesforce」とかで検索してください。いい感じのブログやTrailheadが出てきます。

これはちょっとひと手間が必要ですが、もちろんできます。

既存のレコードのURLに、「/e?」をつけてから、項目IDとデータを同様の方法でくっつけるだけです。「え?」って感じですよね。…なんでもないです

=既存レコードURL &"/e?"& 項目ID &"="&ENCODEURL(入れたいデー)

この方法で、配送担当者用のシートを作ってみました。

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ばっちりです。
これを利用すれば、あまり字が上手じゃない電話オペレータから、手書きのメモを渡されて困惑したり、住所の書き間違えで配送事故につながることがなくなります!
自部門の電話オペレータからも、隣のフロアの配送担当者からも感謝されそうです。おいしいコーヒーとロータスのキャラメルクッキーをおごってもらいましょう!

 

後編で何をやるつもり?

なんかもうちょっとネタがあるので、それを紹介しようかなあと思っています。もちろん、Salesforceを勉強したことがない人にも使ってもらえるように…!ではでは~

devでもadminでもない人のKAIZEN(前編)

この記事は、Salesforceの管理者権限を持つ人向けではないです。

Salesforceって、うちでも使ってるけど、アレ入力すんの面倒なんだよね。開発ベンダーも適当に作ってったからさ。改修もしてくれないし、もうシステム刷新を待つしかないね。あれが世界中ですごいシェアを誇ってる?すごい売上増や、顧客満足度増を出す?いやぁ嘘だねー。外資はみんな外面だけ良くするけど、売ったあとは適当だからね」
っていうストレスフルな人達向けです。

…この記事にたどり着くあなたのような方の会社には、そんな人はいなさそうですか?私の職場には沢山います。。。

 

都会に慣れてから田舎に帰ってきたような気持ち

昨年末、1年近く関わっていたSalesforce開発運用案件から残念ながら外れることとなり、システム運用の現場に戻ってきました。
今の現場でもSalesforceは使っていますが、素敵な運用ができているかというと、そうではないです。少しSalesforceを勉強して、素敵な活用法やベストプラクティスに触れる機会が増えたからこそ、今の現場でのSalesforce活用にはとても課題があること、ほとんど分析には活かせていないことに気づきました。

この記事ではとりあえず便宜上、私が使うSalesforce環境の事を運用管理システムと呼ぶことにします。
おおまかには、ケースオブジェクトやらその他諸々のカスタムオブジェクトを魔改造して、ヘルプデスク業務に使っていると思ってもらえればオッケーです。

私の中での今の現場の苦しみには、以下のようなものがあります。

Lightning移行できない

この運用管理システムは、作り込み画面が多すぎて、Lightning移行するには多大なお金がかかるから移行しないとのこと。これがめちゃくちゃ辛いです。ドラッグアンドドロップの変幻自在レポートビルダーが恋しい。
いやでも、Salesforceを勉強する前まではLightningの存在自体知らなかったんです。困りもしなかったんです。でも今では「Lightningだったら、こんな帳票、ダッシュボードで似たような形に作って印刷すれば済むのに!みんなの業務を楽にしてあげられるのに!」と思ってしまう。傲慢なのかしら…うう…知らなければよかったのかもしれない。。。(そんなことはないけど)
そんなわけでこの記事で書いているハックはClassicを前提にしてます。クラシックかどうかわからない?Salseforceの画面の右上に自分のアイコンかAstroのアイコンがなければClassic環境です。

データ型や項目名がひどい

さて、今月分のこの業務にかかったオペレータ工数を集計するぞー!この項目に数字が入ってるから、この項目引っ張ってきて合計して、条件付き色分け表示で良さそうだな。よしよし。レポートつくるぞ。
…ってあれ、この項目、、、テキスト型だーーーーっ!!
って事が多々あります。

この運用管理システムの運用部門は、あまりフットワーク軽く動くわけにはいかないらしいです。システムへの改修をかける際は、事前の計画、申請、承認、承認、承認、申請、承認が必要になるようです。いや、これは仕方ないんです…。障害が起こってからではインパクトがでかすぎるんです。辛いけど理解はします。
…だからって!滅多に項目名を変更したりデータ型を変えられないからって!

「汎用1」「汎用2」「汎用3」…「汎用19」「汎用20」

はないでしょうーーー!!!
ヘルプテキストもないので、誤入力の嵐です!!!数字を入れたりしますが、全部テキスト型です!!!!集計のためにはcsvでDLのうえ、Excelでピボットテーブルです。うわぁぁぁん!!

一意に定まる値を何度も入力させる

例えば、「ケースの解決日時」とか、日付が入った時点でケースは解決していると見なせますよね。
そのはずなのに、別の選択項目で「未対応/対応中/解決済」があるんですよ。それが連動していないんですよ。二度手間!!!!三度手間!!!!!!ストレスフル!!!!!!

 

DevもAdminもいない!いらない!でもあきらめられない!

残念ながら、私はもうSalesforce管理者ではないのです…。それに、この運用管理システムの運用部隊様に進言できるほどの権限もないのです。この環境はお客様先のものだから…。お客様が納得して使っているツールだから…。

私のフロアのオペレータさんたちもこの環境を享受している。無駄な時間が大量発生していることに気がつくこともなく使っている。つらい。むなしい。。。

…ならばやりましょう、管理者でなくてもできる方法で。
してみせましょう、ユーザでできる工数削減。

みんな大好きExcelを使って、無理矢理にでもSalesforceを使いこなす!!!!
そして私は残業を減らしたい!!!!!

はい。序章が長かった。
つまり今回は、運用部門があまり素敵でなくても、開発部門にお金がなくても、運用部門、開発部門の力を借りずにレコード作成を楽ちんにする方法を作ってみたお話です。

 

URLパラメータを使いこなそう

というわけで、今回私が使いまくったのは、URLパラメータです。今日はこれを使って!レコード作成を楽にしてみたいと思います。(YouTuberぽい切り出し方)

まずは簡単な項目からおさらいしていきましょう。

レコード作成画面を開いて、URLをコピっておきます。(下のURLはサンプルなので接続できません)

https://domain.my.salesforce.com/a03/e?retURL=NankaTakusanKairearu&RecordType=0sample&ent=sample

次に、ソースを開きます。Salesforceの画面のソースは本当に読みやすいですね…。あんまりHTML詳しくない私でもほんのりわかりそう。でもやっぱり詳しくないので、Google ChromeからF12して、色がついた部分を頼りにどんどんコードを掘り下げていきます。

<label for… で始まる、各項目に振られた、15〜18文字の英数字羅列が出てきました。これは項目IDといって、自分のSalesforce環境の中で一意に割り振られたキーとなります。これもコピっておきます。Excelが得意な方は、関数を駆使してIDと項目名の一覧を作れちゃうかも知れませんね。

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<label for="00N2v00000sAmPle">食品名</label>

さて、レコードの件名のIDをメモしました。赤文字の部分です。

あとは以下のルールの通りにくっつけていくだけです。

(新規作成用URL)&(項目ID)=(入れたいデータ)

https://domain.my.salesforce.com/a03/e?retURL=NankaTakusanKairearu&RecordType=0sample&ent=sample&00N2v00000sAmPle=ごはん

複数くっつけることもできます。

(新規作成用URL)&(項目ID)=(入れたいデータ)&(項目ID)=(入れたいデータ)

https://domain.my.salesforce.com/a03/e?retURL=NankaTakusanKairearu&RecordType=0sample&ent=sample&00N2v0000stAtuS=スタンバイ&00N2v00000sAmPle=ごはん

 

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改行も入れられます。

https://domain.my.salesforce.com/a03/e?retURL=NankaTakusanKairearu&RecordType=0sample&ent=sample&00N2v00000sAmPle=お米の種類︰こしひかり%0A味︰とても甘い%0A  お赤飯に向いてない

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というかURLエンコードのルールに即していれば、半角スラッシュだろうが&だろうが何でも入力できます。詳しく知りたい方は「URLエンコード」で調べてね。

 

出来上がったこのURLに接続してみましょう。

すでに項目の中に文字が入力された状態で編集画面に直接接続ができました!やったねー!

 

細く補足

ここで諸々知っておくと良いことをいくつか。

予め管理者で設定されている入力規則は有効ですので、入力規則を逸脱して入力すると、エラーになります。

テキスト型の項目なら何でも入りますが、もし日付型の項目にテキスト型のデータを入れると、どうなるでしょう。エラーが返ってくるでしょうか?
いいえ、結果としては「無視される」です。
また、無視された条件の後にある条件は、入力の仕方さえ合っていれば正しく入力されます。
また、他のオブジェクトのレコードを参照して紐付ける参照項目の場合、完全一致でない場合や、同じ文言が含まれる選択がある場合は候補がでてきます。

型違い→無視される
入力規則違反→エラーになる
参照項目不一致→部分一致する選択肢が出てくる

 

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こんな感じです。

また、Salesforce環境で使えるURLパラメータのリファレンスを、有志の企業担当者さんや個人がブログに書いてまとめていたりします。私も大変お世話になりました。URLパラメータで出来ることをもっと詳細を知りたい場合は「URLパラメータ Salesforce」とかで検索して下さい。
これだけ読めば、Excelに慣れた職人さんであれば、ささっと素敵なツールを作れそうじゃないですか…?

 

ただ、念の為お伝えしておくと、このURLパラメータを使った初期値補完は、正式にSalesforceにサポートされている機能ではないようです。そのため、2020/01/21現在では使えていますが、ある日突然使えなくなる可能性もなくはないということです。そうだとしても、何の権限もないユーザーからしたらめっちゃ便利なので、私は使います。

 

 ■URLパラメータの使用について

https://help.salesforce.com/articleView?id=000331368&language=ja&type=1&sfdcIFrameOrigin=null&mode=1

 

さて、今日はとりあえずここまで。

後編では、実際に私が作った画面の紹介をします!(予定)

2019年、今年初めてやったこと、来年やりたいこと。

さて、今年も残すところ2日となりました。
2019年は私にとって、とてもいろいろな変化があった年でした。せっかくなので今年初めて挑戦したことをまとめて振り返ってみたいと思います。また、来年やってみたいことも一緒にあげてみます。


2019年はじめてやったこと

●ITカンファレンスや勉強会にどんどん参加する

私は2018年末からSalesforce関連業務に関わりましたが、Salesforceに出会って、マインドが変わったなぁと思うことがしばしばあります。知らない人の輪に頑張って飛び込んでみるとか。行動するかしないかで悩んだら、とりあえずやってみるとか。
でも特に大きな変化としては、勉強が楽しくなったという部分です。
いや、昔から勉強が嫌いだったわけではないんですよ。自分の得意分野については結構凝り性で、結構調べ物とかもする方なんです。ただただ、学校の、受験勉強というものが嫌いだったんです…。
学校という環境のなかで、どうしても「やらなくちゃいけないこと」としての勉強にとらわれていました。それに耐えることももちろん、とても大切な事なんですが、今となっては、もう少し楽しく勉強していたかった。本当は小学校〜中学時代から、勉強に前向きで、楽しんで勉強している人たちの輪の中にどっぷり浸かっていればまた違ったのかもしれません。私は自分の子どもができたら、勉強を後ろ向きなものにしないよう、勉強をたのしんでいる大人の姿を見せたいなぁって思いました。


接骨院のマッサージ

大学生までは、肩こりに縁もない方だと思っていたんですが、IT職あるある、仕事はじめてから首肩がとてもつらくなりました。
でも市販のマッサージ機は、私の体型にことごとく合わないんですよ。ルルドとかの小さいやつも、足裏ローラーみたいなものも、あまり心地よいと感じることがありませんでした。
マッサージチェアは最悪です。座れば首用もみ玉で頭をはさみグリグリするわ、肩甲骨をボコボコ殴るわ。足裏用のもみ玉は足が届かず空転。私にとっては拷問でしかない、ただの高額な椅子!「最新型でどんな人の体にも合います」というフレーズに、私の一縷の望みはいつも裏切られてきたのです!許さん!
そんな辛いならマッサージ屋にでも行けばいいのに…!と思うかもしれません。いやいやいや。私足首の靭帯損傷の為に整形外科はかかったことあるんですが、接骨院やマッサージの類にかかったことは今までなかったんですよ。バキボキされるのが怖くて…。神経傷つけて死んだらどうしよう、とか思って、行けなかったんです。
そんなこんなでうじうじしていたら、夫に「いい加減にしろほら来い」と、お世話になっている接骨院に引きずられるように連れて行かれました。
結果。めっちゃいい。
なんか骨格に歪みが、と言われて、電気治療と、ウォーターベッドに、マッサージを受けました。…正直なこと言うと、どれも対症療法だし、きっとこの施術の継続に出口はない、とはわかっているんです…。分かっているものの、、、、
1000円で、私が今まで恩恵を一切感じることのなかったマッサージマシンの心地よさというのはこういうものなのか!?!?と、ウォーターベッドで感じました。あれはまじで天にも昇る多幸感。私の棺はウォーターベッドがいいな!
そんなわけで、週に1回弱通っていますが、今でもソフトカイロの勧誘を受けるたび、「怖いからまだやめときます…」って言ってます。臆病な子猫ちゃんだぜ。 

●野球観戦

今では野球すごく好きな人みたいになっていますが、実は今年の5月まであんまり野球知りませんでした。何がどうしてこうなったかというと、会社の方に「女性限定でユニフォームがもらえるイベントの日があるから、一緒にベイスターズの試合を横浜に見に行かない?」と誘われたからです。それをきっかけに見事にハマりました、ハマだけに、、、ってやかましわ!
私の両親はホエールズ時代からのファンなので、まあユニフォームはママにあげちゃえばいいかなーと思っていたんですが、完全に私のものになりました。
そのハマり具合ときたら、今年のペナントレースベイスターズが2位に確定した日に、オレンジの胴上げを見て大泣きしながら、こんなツイートしていたほどです。


今では夫を巻き込み、一緒にスタジアムに行ったり、ドキュメンタリ映画を見に行ったり、ファン感謝祭でメジャー挑戦直前の筒香さんとオーストラリアリーグで頑張っている平田さんと写真を撮っていたり。自慢させてください。。。

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…そんなわけで、ちょっと人生変えるレベルの趣味になりそうです。

 

●新しい場所にいった

今年はイギリスいきました。初めてのヨーロッパ!どこ見ても時代を感じる洋館!テンション上がりますね~~~。それに、ご飯が美味しくないなんて、全然そんなことなかったですよ。牡蠣食べるといいです。あとチョコバーと、サンドイッチ。物価は高いけど!あと、時差がきつくて割と具合悪めでした。。。
あとは初めて福岡にも行きました。北九州。ロケットランチャーはありませんでした。空港の中は足湯くらいしかなくて、時間つぶしはだいぶ悩みました。
…どちらも個人的な旅行で行ったわけではないのが悔やまれます。。 

●自宅チョコファウンテン

まじでもう二度とやらない。ファウンテンするまでの間は楽しいんですよ。でも2〜3口で飽きる。チョコレートとチョコレート雑貨が大好きな私が、10年近く使っている携帯待受画面の板チョコ柄の壁紙を、佐野ラーメンの画像に変えるほどには、しばらく甘いものは食べたくなくなりました。1ヶ月くらいしたら克服して、現在は甘いものばりばり好きです。でも二度とチョコファウンテンはやらない。 

●家を買う

これは二度とやらないというか、二度とできないかも。とっても勉強になったことが沢山あるので、別途記事にしようと思います。 

 

2020年やってみたいこと

やってみたいという願望と、やるぞ~という目標もまざっています。

・Einstein Analytics資格を取る

これは目標ですね。まずは受験ガイドの用語確認と、Trailmixと、Superbadgeをクリアしておこうかと思います。やっるぞ~。

・我が家のスマートホーム

脱リモコン。声で操作。家事業務のスリム化。我が家の一大プロジェクトです。

・自分の(我が家の)コンテンツを作りたい

せっかく我が家が完成するので、掃除&インテリアを発信してみたり、夫や私の趣味の手芸・料理をユーチューブとかで公開してみたり。。なんらかコンテンツを作ってみたいですね。

・スポーツ観戦をもっと掘り下げたい

まだまだ私は野球ひよっこファンなので、 もっとルールを知ったり、ベイスターズ以外のチームの選手をおぼえて、新しい楽しみ方を覚えたいですね。それに、今年はオリンピックもありますしね。ラグビーはチケットを取ったので、ラグビーのルールももっと覚えるぞー!コラプシング…シンビン…

 

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さて、こんなところでしょうか。
今年お世話になった皆様に心から感謝申し上げます。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。